オヤジのオモローエピソード4

　今回はソフトボールの時のエピソードだけど、実はオヤジは野球が異常にうまい。社会人まで野球を続

け全盛期には国体3位。しかもその時エースで4番。本人はプロも意識したらしい（もちろんオファーなん

て1つも来なかったけど）。なのでソフトボールのときは引っ張りだこ。ボクも小学生のころはよく見に

行き、そしてオヤジは毎打席といっていいほどホームランを打った。そんなオヤジが自慢でもあった。そ

の日のソフトボール大会はチャリティーソフトボールでホームランを打ったらいくらとかヒットを打った

らいくらとか活躍したらお金を出すというルールだった。金額的にはホームランが一番高くて2、3千円だ

ったかで結構高かった。そんなオヤジはエンジン全開で1打席目2打席目と連続でホームラン。しかし表情

が冴えない。子供心に様子がおかしいと感じていた。考えて見たらこの時ですでに5、6千円は出している

ことになる。そして問題の3打席目。打席に入るオヤジの顔がどうもおかしい。なんか迷いがある。そう

感じた初球になんと「バント」しやがった！あの自慢のオヤジが、野球だけが特技のオヤジがこともあろ

うにバント。しかもノーアウトランナーなしの場面。だいぶ懐に堪えていたようだ。しかしオヤジは全力

疾走。意表を突かれた相手もフィールディングが遅れ、セーフに。オヤジは一塁でガッツポーくズをして

いたが、ヒットもお金を払うので結局は意味がなく、その日はその打席を最後に家路についた。なんとも

オモローなオヤジである。